空の上から愛してる
─…テストの結果発表当日。
あれから気になってばっかりいる。
先輩の存在が頭の片隅にあった。
消えてくれない。
考えるのはよそう。
優くんに迷惑がかかるから。
あたしは沙紀と掲示板へ向かった。
またあたしと優くんは隣同士かな?
「緊張するねー!って絶対私の名前はないけどね」
そう沙紀は下を出して言った。
無邪気な笑顔はどこか斉藤くんに似ている。
やはり掲示板の前は沢山の生徒たちで溢れていた。
押されながらも掲示板から目を離さない。
「…え…うそ…」
自分の目を疑った。
掲示板には、
1位 鈴木優
2位 小林百合
と二人の名前が並べられていた。
「百合!!すごいじゃん!!」
沙紀の言葉で現実の世界に引き戻される。
嘘じゃないよね?
本当のことなんだよね?
また、優くんと隣同士になれた。
2位よりも、それの方が嬉しかった。
あたしの赤い糸は、どこに繋がっているのかな。