空の上から愛してる
どくん…と心臓が嬉しそうに弾む。
手には次第に汗が湧き出てくる。
息が止まりそう。
人混みのせい?
違う、違う。
これはあなただから。
こんな感情になったのは、先輩以来かもしれない。
久しぶりにこういう感情になった。
あなたから目を離せなかった…。
あなたは太陽よりも眩しくて、みんなからの注目の的。
あたしもあなたを見つめる。
どくん…どくん。
一定の速度を保って、鼓動が激しく打つ。
倒れてしまうのではないかと不安になった。
その時、あなたがこちらを向いたの。
一瞬だけ、あなたと目が合った。
一瞬だけなのに、あたしの心臓の鼓動はさらに激しさを増す。
あたしは溢れ出る感情を抑えられなくて、視線を違う場所へと向けた。
「どうしよう…」
あたしを見てるはずがない。
あたしなんか見ないよ。
でも、嬉しい。
体中に熱が帯びていく。
あたしはもうあなたの虜だった。