空の上から愛してる
優くんがどうして謝るの?
あたしが悪いかもしれないのに。
謝らないでよ…
あたしは急いで電話をかけた。
もう、日が傾いていく。
誕生日が終わってしまう。
「優くん、今どこにいるの?」
『…わかんない…。緑公園ってとこ』
「緑公園!?わかった!すぐ行くから」
逃げないで待っていて…
緑公園までは近い。
あたしは今度はサンダルではなく、スニーカーを履いて公園へと向かった。
公園に着くと、空を見上げながら何かを考えている優くんがいた。
姿が確認出来た瞬間、ほっと安心をする。
会いたくてたまらなかったあたしは、優くんを抱きしめた。
「優くん!?どうしたの?何で朝、百合がいなかったら横にいなかったの?」
歪む視界。
潤む瞳。
またあなたは「ごめん」と謝るのだ。