空の上から愛してる
「もう俺にはお前は無理だよ…」
「何で…」
素直になっていたら、もう少し大人になっていたら、あなたはあたしをもう一度抱きしめてくれただろうか。
そればかり、優くんと別れたあと考えていた。
「お前本当意味わかんねぇ。どうしたいの?何がしたいの?」
「あたしは優くんと付き合いたい」
もう一度、チャンスを。
「それが意味わかんねぇんだよ。お前俺と付き合ってた時だって、結局おまん中には先輩がまだいたんじゃねぇかよ。違う?」
何を言っても、
気持ちを伝えても、
優くんは気持ちを変えないだろう。
決心したように思えたから。
目を閉じ、唇を噛む。
未熟すぎる自分を悔やむ。
「ほらな、何も言わねぇじゃん。言えるわけないよな。だって当たってるんだろ?」
「でもあたしはちゃんと優くんが好きだったよ!?」
今でも大好き。
ううん…
愛してる。