空の上から愛してる
沙紀は姉御肌の持ち主。だから沙紀に相談をしていた。
優くんのことを…。
「あたしね、友達になりたいなって思ってたの!名前なんて言うの?あたしは水島沙紀!」
満面の笑みを浮かべ、あたしに話しかける彼女。そんな彼女は可愛く見えた。
ロングヘアーで、細い体。
小顔で笑うと大きな瞳が少し細くなる。
うさぎのような女の子だった。
「あ、あたしは小林百合!良かった、あたし不安だったの。友達出来るかなって!よろしくね!」
「百合ね。呼び捨てしちゃってもいい?あたしのことは沙紀でいいから!仲良くしようね!」
沙紀はあたしの親友。
いつも隣にいてくれてありがとうね。
あたしと沙紀は仲良く話ながら、教室に向かう。
「百合は彼氏いるの?」
やはりお決まりの話題。ちくりと胸が痛むが、沙紀の笑顔を見たら、それが少し和らいだ。
「彼氏はいないよ…昨日までいたんだけどね。別れたの。」