空の上から愛してる


そして神様がちょっとした贈り物した。
その贈り物とは《緊張感》



授業の始まるチャイムが鳴り、あたしは自分の席に向かう。
やはり緊張するよ。
優くんの隣は…。



「今日は、学級委員を決めます」




まだ平常授業ではない今日。
今の時間は総合だ。
それで学級委員を決めると言う。


二年前の始まりもこれがきっかけだった。
優くんとの距離が縮んだのも、この学級委員決め。


一気に緊張が走る。



「学級委員やりたい人いない~?」



先生の声に反応しない生徒たち。
あたしは下を向いて、この状況と戦っていた。


もしかしたら…
また同じ学級委員になれるかな?
そして距離を縮められるかな?




静まる距離。
不気味で仕方がない。



自分の心臓がダンスをしているようだ。



「じゃあ…くじで決めましょう!今から作るから待ってね!」




展開が、二年前と同じだ。



もし、また学級委員に選ばれたら、これは運命だと思ってもいいかな。




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