空の上から愛してる
「くじを作るから待っていて」と先生に言われてから数十分後。
「完成!赤で当たりって書いてあったら学級委員だから!男女一名ずつね。こっちの箱が男子、こっちの箱が女子だから!取りにきて!」
先生はこう言って指示をした。
その指示に従うあたしたち。
あたしは立ち上がり、教卓の左側に置いてある箱の中から一枚、四つ折りにしてある紙を取った。
「百合どうだった?あたしはハズレだったよ!良かった~!」
沙紀が安心したような表情を見せる。
あたしは沙紀を見てにこりと笑い、手のなかにある紙をゆっくりと開いていった。
まるで運命の選択のよう。
一瞬息が止まる。
半分に開き、そのまた半分に開く。
あたしの目に映ったのは、信じられない文字だった。
小さな白い紙切れに、赤く太い字で「当たり」と書いてあったからだ。
「え、当たり?これって…」