空の上から愛してる



流れていく星をあたしは見ることは出来なかった。
あなたの顔を見ていたいから。



「…ぇ…?」




小さな声を漏らして、優くんを見上げる。
そこにはあたしを見つめて笑ってくれる愛しい人の姿があった…。




「やっぱり百合に惹かれてる自分がいたんだ。百合と別れた後もすごい後悔した。すげぇ泣いたし、すげぇ凹んだ」




「うん…」




あたしも…あたしもだよ。
優くんが大好きだから、想い出を辿って幸せを探すの。
でも伝わらなくて、迷惑かなって思って…



伝えて良かった…。



涙が落ちる。
頬を伝って、ぽたりとベンチに跡を残す。




「もし、俺に幸せがあるなら、すべて百合に注ぎたい。百合が幸せになってくれれば俺は幸せだから。百合の笑顔を見れるだけで俺は幸せだよ…」




あたしの幸せはあなたの笑顔を見ることです。
だからあたしはもう幸せすぎるの。



あたしの愛を全力であなたに伝えます…。



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