空の上から愛してる
「はまった!!」
格闘の結果、指輪は無事に優くんの指にはまった。
あたしは達成感を覚える。
「お疲れ~!」
隣で笑う優くんを見ていたら、やはり幸せだと思うんだ。
この日は幸せでした。
あなたの隣でまた笑いあえるなんて思ってもいなかったから。
あたしはもう泣かない。優くんの前では笑顔でいることにする。
そうしたら、優くんの幸せは増えるよね?
あたしたちは学校を出て、手を繋ぎながら駅に向かう。
久しぶりに繋いだ手。もう一年以上も前のこと。でもそんな感じはしなかった。
「ねぇ…優くん?」
「ん?何?」
歩道を見つめながら、聞いてみる。
今日は何の日でしょう?
「今日…何の日か覚えてる?」
「わかんない」
嘘でしょ?
意地悪言ってるってわかっているんだから。
「もぉー!今日は4月27日だよ?ほら、あたしたちが初めて告白した日」
そして、付き合った日。