空の上から愛してる



「はまった!!」




格闘の結果、指輪は無事に優くんの指にはまった。
あたしは達成感を覚える。



「お疲れ~!」



隣で笑う優くんを見ていたら、やはり幸せだと思うんだ。




この日は幸せでした。
あなたの隣でまた笑いあえるなんて思ってもいなかったから。


あたしはもう泣かない。優くんの前では笑顔でいることにする。
そうしたら、優くんの幸せは増えるよね?




あたしたちは学校を出て、手を繋ぎながら駅に向かう。
久しぶりに繋いだ手。もう一年以上も前のこと。でもそんな感じはしなかった。



「ねぇ…優くん?」



「ん?何?」




歩道を見つめながら、聞いてみる。


今日は何の日でしょう?



「今日…何の日か覚えてる?」




「わかんない」




嘘でしょ?
意地悪言ってるってわかっているんだから。



「もぉー!今日は4月27日だよ?ほら、あたしたちが初めて告白した日」




そして、付き合った日。



< 366 / 468 >

この作品をシェア

pagetop