空の上から愛してる
ごめんね、ごめんね…。
でもあたしはここにいるよ…。
ベッドから下りて、化粧台に座り、自分の姿を見る。
昨日はあまり泣かなかった。
いや、泣けなかった。
付き合っていたとき、沢山泣いたからかな。
別れを選んでも、なぜか泣けない自分がいたのだ。
成長したということだろうか。
あたしは櫛で髪の毛をとかし、化粧を開始する。
清秀高校は、あまり目立った校則はない。
勉強を真面目に取り組み、有名な大学に進学をし、それで学校の評価を得ているのだろう。
だからスカートの長さ、髪の毛の色、バイト禁止などの校則はない。
それを含めて、学校を選んだ理由のひとつかな。先輩がいるからという理由以外に。
でも入学式早々、濃いめのメイクは嫌だ。
あたしは濃いめのメイクは似合わないからしないのだけれど。
軽くマスカラを塗って、ブラウンのアイラインを引いて、ピンクのチークを頬に落とす。
そしたら完成だ。