地上最強。
11月になって。中学三年生の私は
進路を決めた。決めたと言うより、
もう既に決まっていた。
私は、学校での成績は断トツ、トップで
そして何より”お嬢様”だから、一般的に
言う、受験はしなくていい。
そう、申し込むだけで入学できるのだ。
その申し込みも勿論、父さんがしてくれて。
私は何もする必要もなく。
制服はサイズだけをはかってそれを
学校に送って。ただそれだけだった。
だけどその時に、父さんが大きなミスをおかしていたのだ。
私の父さんは、のほほ〜んとしていて
何事もめんどくさがりで、適当だ。
大手会社の社長ともある男が
こんなのでいいのかと娘の私が心配になる程。
まぁ、そんな父さんを支えている
母さんは、しっかりものなんだけど。
父さんは、私の事は胸を張って
なんでも進んでやってくれた。
私が習い事をしたいと言うと、
すぐに手続きをしてくれるし。
〒○○○-○○○○
xxxxxx 春岡高等学校1-2-3
入学届け 生徒指名 姫野 麗
入学届け。そう、ハガキ1枚で
通用しちゃうんだ。変だよね。
だけど、ここで父さんは大きな
”ミス” をおかしていたことに
気付いていなかった_______!