地上最強。
「‥誰だこの子?佐助の知り合いか?見かけねぇ顔だよな?」
「うーん。俺の知り合い。今知ったんやけどっ。」
「それ知り合いでもなんでもねぇだろーが!」
いやいや、私の質問に答えてよ。
「あ、あの、何年生の何組の人ですか?」
「ああ、ワリィ。俺は、1年6組の松崎恭之助!君は?てゆーか名前なんてゆーの?」
そう言ってニコって笑うこの人は、6組‥てことはどうやら私と同じクラスらしい‥
すごく笑顔が素敵。エクボが素敵。素敵素敵素敵。なんか癒されるなぁ。この人の笑顔見てたら、緊張感が少し和らいだ。
「あっ、私は姫野麗ですっ!私も松崎さんと同じクラスの、1年6組です!」
プハッ!
吹き出して、松崎さんが癒し系スマイルでこっちを見てる。
「松崎さんはねぇだろ!松崎さんなんて勘弁してくれよ!恭之助でイイって!ははははは〜オモシレーの。麗ちゃんかぁ。同じクラスなら、ウチのクラスの唯一の女の子は、麗ちゃんか!よろしくな!何か困ったことあったら”オレ達”に言えよ!”ウチの学校の女”エグいから。中学、春中じゃねぇだろ?」
うぅ‥なんてイイ人だ‥この人はきっとこの学校一、いや、世界一!優しいんだ。神様仏様恭之助様〜!
「え!?あ、ありがとうございます!!!!じ、じゃあ、恭之助様と呼ばせてください!!!!‥はい、中学は南瀬なんです。色々あって、ここに入学したんですけど‥」
「ハハッ様とかふざけてんだろ!!み、南瀬!?そこって超エリートじゃん!お嬢様かよ!ひー!すんげーの!じゃあこの学校にはびっくりだろ」
ははは。
頭をくしゃくしゃにしながら
そう困ったように笑ってる恭之助様。
どこまでも癒しスマイル!なんじゃこりゃぁ!
「‥で、なんで佐助と手繋いでるの?ま、まさか、麗ちゃん、佐助に声かけられてスラっとついて行っちゃう感じなのか!?!?清楚そうに見えて実は隠れビッーーーー」
「オイオイキョーちゃん。なにゆーてんの。だからな?その言い方じゃあまるでオレが遊び人みてぇじゃねーかよ。勘弁しろよっ。まぁでもうーたんがその気なら俺は構わんよっ?」
ハッ!今まで話を聞くことに夢中になりすぎて
手を握られてた事を忘れてたけど、
いつのまにか、腕を掴まれてたのが
恋人繋ぎになってたなんてーーー!
「はっこれは違うんです!‥これは、えっと‥‥!ユビスマしてて!そ、それに、うーたんなんて、や、やめてください‥」
赤面。姫野赤面。 あらやだ。名前っぽい。
「おじょーちゃんよ。ユビスマなんておもしんねぇこと言ってんじゃねえよっ。まっ俺等、今日からクラスメイトなんよっ。なかよくしよーねん♪うーたん♪」
そう言って彼は、手を振って自分の教室の方へ歩いて行った。彼に続いて、恭之助様も、”麗ちゃんもはやくいかねーと遅刻だぞ〜” そう言いながら、去って行った。
私は放心状態。ちょっと混乱してる。
ザックリまとめれば、あの二人とは
同じクラスって事。まぁ悪い人じゃ
なさそうだし、顔見知りができて
少しは気が楽になった‥のかなぁ‥?
さっ私も教室に行こう。遅刻しちゃう。