いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



でもあたしは美優と離れるのイヤだなー、とうれしいことをつけ足す万葉ちゃんに申し訳ないと思いつつ、純粋に席替えを望むあたし。



「……そうだね」



本当は、黒崎くんと離れたいから。


黒崎くんが隣にいるという環境は、息がつまる……というか苦しい。

会話、行動。

なにを聞かれ、見られてるかと思うと、呼吸さえ満足に出来ないのだ。


律くんの言葉がウソくさいとか騙されてるとか。

弁解だとか警告だとか。


言いたい言葉だけを並べて、黒崎くんの目的、思惑、魂胆……なにひとつ明確になっていない。

かと思えば、キスされて抱きしめられて。

恋人ならば意味を持つその行為も、あたしたちにはまったく意味を持たず。


そんな状況で隣り合ったまま授業を受けるなんて拷問だし……それに……。

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