いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
それでも俺は……。
ただ親戚に病院を奪われたくない一心で動かされる、父さんのおもちゃのままだった。
『どうしてお前はまだ14歳なんだ』
まだ勉強することしか出来ず、無力な俺を見ては苛立ちを募らせる。
14歳なのは俺のせいなのか……?
手塩にかけて育てた跡継ぎを一瞬で失った父さんの失望は察するにあまりあるが。
『涼成(リョウセイ)さえ生きていれば……』
結局は、兄さんの代わりにしか過ぎないことを思い知らされた。
……どうして兄さんは死んじまったんだよ。
兄さんが、死ななければ……。
兄さんが生きてさえすれば、俺だってこんな想いをすることだってなかったんだよっ……!!
大好きだった兄さんを恨む日もあった。