いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。


……ほんとは今日、塾をサボる。


黒崎くんに言われた通り図書室へ行ってみようと思っているんだ。

塾をサボってでも無実を確かめたくて。


そこでなにもなければ黒崎くんの話はデタラメで終わる。


……そうでしょ……?



「帰ったらLINEするから!じゃあ気を付けて帰ってね。塾も頑張って」



こういう気遣いも忘れない。

付き合った当初からずっと。

その中で浮気に走ってたなんて絶対ないと断言できるくらいに。


最初だけがんばって慣れてくると男は適当になる…なんて万葉ちゃんが言ってたことがあるけど、律くんに限ってはそんなこともなく。

1年前も、今も。変わらずあたしを大切にしてくれている。


そんな律くんが浮気だなんて……信じられるわけないよ……。



「ありがとう。律くんも部活頑張ってね」



いつものように笑えていたか自信はないけど、いつもと変わらずエールを送って律くんを見送った。

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