いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
体中の血が、サーッと引いた。
ウソでしょ……。
部活を終えてまっすぐ帰るはずの律くんが。
律くんが……どうしてこんなところで……。
足がガクガク震えてきて。
無意識にフラフラと後ずさりをするとなにかにぶつかった。
「……っ」
それは黒崎くんで、背後からあたしの上腕部を支えるように掴む。
「行くぞ」
小さく低く放たれた声。
そのまま黒崎くんに腕を引っ張られて、まるでネジでもまかれたようにただ両足が前へ前へと動いていく。
そこに意識があったのかもわからない。
どこをどう歩いて来たのかもわからない状態で、気付けば自分の教室まできていた。