いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
電気がついていない教室は薄暗く不気味。
そんな中、ドアから一番近い席に崩れるように座る。
放心から解き放たれれば、次に襲ってきたのは絶望だった。
あそこでなにしてたの?律くん……。
「……うそでしょっ……うっ……やだっ………も……どうしてっ……」
込み上げてくるものが抑えられなくて、言葉の間に嗚咽が漏れる。
両手で顔を覆いながら流れる涙は肘を伝って下へと落ちた。
目に焼き付いた光景は、頼んでもないのに脳内で再生される。
ふたりの体は密着してた。
律くんの腕は、しっかり小野先生の背中に回ってた。
先生と生徒。
普通ならあり得ない関係なのに。
律くんは小野先生が好きだったの?
"俺には美優だけ"そう言ってくれたのはウソだったの?
「あの2人は冬から続いてる」
ショックなあたしを更に地獄へ突き落す黒崎くんの言葉。