いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
お昼の時間だけど、まだ気分がすっきりしなくて食欲がないと言ったら素直に信じてくれて。
じゃあこれだけでも飲みなさいって、万葉ちゃんが飲む予定だった野菜ジュースをくれた。
その優しさに、胸があったかくなる。
飲み物も受け付ける気がしないけど、万葉ちゃんの気持ちをありがたくもらい無理してそれを飲んでいると。
「さっきはさー、クラス中が騒然としたんだから」
あたしが倒れたときの話なのか、万葉ちゃんが興奮気味に話しだした。
「あ、急に倒れちゃったんだもんね。恥ずかしいよ……」
黒板の前でどんな倒れ方をしたんだろう。
そういえば、どこも痛くないけど……。
「そうじゃなくてだよー。倒れる美優をさっと受け止めて、それはもう王子様みたいだったんだから!」
「えっ……」
床にバタン……じゃなかったの?
「……そっか、律くんが……」