いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。




***




「どうし……よう」



黒崎くんが去った教室でひとり。

あたしは壁に背をつけたままの状態で床に座り込んで放心中。


嵐のように過ぎ去ったさっきの出来事。

いまでも何がなんだかよくわからない……。


ただ、キスをされた。そこだけはくっきりと残ってる。


どうして彼氏でもない男の子にキスされるなんて事態がおきるの?



『彼氏が知ったら、どう思うだろうな』



……あたしを好きだなんてウソに決まってるよ。


これも嫌がらせの一種かも。

律くんファンの誰かと手を組んで証拠写真でもとられて。

それをばらまいて、あたしと律くんを別れさせようとしてるとか?


やだ、
そうだったらどうしよう……!!


悪い想像が頭をぐるぐる回る。

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