いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「わかった風に言わないでよ!」
勢いだった。
「黒崎くんになんか、あたしの気持ちなんて分かりっこない!」
なにひとつ間違ってないのに、黒崎くんに言われると胸が苦しくて。
ズキンッ……って音をたてる。鈍く、痛く……。
「なに不自由なく育って、将来だって約束されてる黒崎くんになんてっ……」
そこまで言うと、いつかみたいにスッと狭められる目。
氷のように冷たいそれにいつもなら怯むあたしも、逆なでられた神経は止められなかった。
「頭がいいくせにわざと最下位なんてとってみたりして、黒崎くんこそ人を馬鹿にするにも程があるよ!」