いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。




***



「おっはよーん!」



翌朝。

昇降口で上履きに履き替えていると、ポンッと肩を叩かれた。


振り向くと、万葉ちゃん。

朝からひまわりのように弾ける笑顔。



「おはよう」



万葉ちゃんの笑顔には救われるよ……。

沈んでいた気持ちも理屈抜きに上がっていく。



「今日はいい天気だね~!」



いつも元気な万葉ちゃんだけど、今日はいつにも増してテンションが高い。



「うん……焼けるかと思って今日は日焼け止めを沢山塗って来ちゃった」



そんな万葉ちゃんを気にしつつも外に目をやれば、まだ朝だというのに煌々と照らさている地面。

6月も半ばになり梅雨も本格的になってくる時期だけど、今日は朝から痛いほどの日差し。


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