いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「美優は白いから焼ける心配ないでしょうよー」
「そんなことないよ。油断してると赤くなるからひりひりして痛いもん」
「ふうん。白い子は白い子でそういう悩みがあるんだね。大変だぁ」
大変だと言ってるわりには、まったく大変そうに聞こえない。
悪い意味じゃなくて言葉全体が浮ついてる。
もっと分かりやすく言えば、万葉ちゃん自体が浮かれてる。
やっぱり、なにかいいことがあったのかな?
それに今日の万葉ちゃんはどこかが違うような気がする……。
普段から大人びた顔立ちの万葉ちゃんだけど、今日は一層雰囲気があるというか。
間違い探しでもするようにジッと見つめて。
あ、れ?
首元に目が留まった。
「万葉ちゃん、それ……」
そこにはキラリと輝くネックレス。