いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
……やっぱり律くん、こっちに視線をあげてたんだ。
不自然な動きを見られてないかドキドキしながら律くんの様子を伺うと。
「やっぱさー、ペアリングにする?」
あたしの不安をよそに、うれしそうに口にする律くん。
……ペアリング?
なんのことだろうと、目をパチパチさせると。
「1周年記念」
あたしの鼻を、人指し指でツンとつついた。
「あっ……!」
来月、あたし達は付き合って1年になる。
律くんにおそろいでなにか買おうって言われてたんだ。
「どう?」
「えっ……」
「ほらあ、シュート決めた後に指輪にキスする選手いるじゃん。あれやってみたくてさ」
「……っ」