いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「俺のゴールを美優に捧げる、みたいな?」
そう言って白い歯をのぞかせる律くんに、胸がチクッと痛んだ。
どうしよう。
うれしい。泣きたいほどうれしくてたまらないのに……。
あたしという存在なんかに臆せず、今でも沢山の女の子が律くんに告白を挑んでる。
そのどれもを『好きな子がいるから』とキッパリ断る律くん。
あたしと付き合っていることを隠しもせず、本当に大事にしてくれている。
ペアリングまでつけたいと言ってくれてる。
それなのにあたしは。
律くんに大きな大きな秘密を作ってしまった。
「ペアリングなんて、イヤ?」
「……」
「……美優?」
顔を覗き込んできた律くんの瞳が微かに曇る。
唇が、触れそうな距離で。