いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



律くんを待ってることを皮肉ろうとして、やめたような尻切れ具合。


言うのもバカバカしくなったのかな。


でもね、今日はちゃんと理由があるんだよ。

……なんて言い訳はしないけど。



「だっる、」



黒崎くんはそう呟くと、自分の席に座った。



――ドクンッ!!!


え、なんで座るの……!?

その意外な行動に、胸がひとつ大きく鳴った。


鞄を取ったらすぐ帰ると思ってたのに……。


しかもあたしの隣……。

心の準備が出来ないよっ。

教室に入ってきただけでも、実は心臓バクバクだったのに……!


そんなあたしの横で、黒崎くんは涼しい顔して座っている。


……昨日のファミレスとまるで真逆。

あのとき眼を白黒させていた黒崎くんに仕返しされてるみたいだ。


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