いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



黒崎くんと小野先生の接点がようやく見つかった。

そしてわかった。


小野先生にも律くんにも直接ぶつけることの出来なかった黒崎くんの想いの矛先が、どうしてあたしに向いたのか。



「一番許せないのは小野美鈴。でも白鳥も許せねえ。アンタと付き合っていながら小野美鈴を受け入れてる、それが最大の罪なんだよ」



憎い小野先生と関係を持っている律くんも同罪だと感じれば。

律くんの彼女のあたしだって、黒崎くんから見たら嫌悪でいっぱいなはず。



「手段なんて選んでる場合じゃなかった。白鳥がただの遊びだとしても、アンタとの関係をぶっ壊してやったらいい気味だってな」



狭めた瞳に携えた復讐の炎がいっそう燃え上がる。

冷めた顔ばかりみせてきた黒崎くんの中に、はじめての熱を感じた。

強く激しいその想いに、声を掛けることも……瞬きすらできない。



「だからアンタの性格を利用したんだよ……」

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