いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「美優、黙っててほんとにごめんっ……」
律くんはあたしを真っ直ぐに見て頭を下げた。
「俺のしたことは、周りから見たら浮気に違いないかもしれない……。でも俺は浮気なんてしてないって断言できる。一瞬だって美優から心が動いたことはないよ」
……っ。
律くんの言動はあたしを想ってくれてることばかりで、浮気してるのに器用すぎるとそれが余計に不信感につながっていた。
なのに、それは全部律くんの本心だった……?
浮気がバレないための演技じゃなくて、心からの言動だった……?
あたしが倒れたとき保健室に飛んできた律くん。
心配そうにあたしの頬に触れてくれた律くん。
俺には"美優だけ"そう言ってくれた律くん。
全部、ほんとうだった……?
あたしの変化に気づいたのも、ちゃんとあたしを見ててくれたから……?
やだ……。
スッと、体中から血の気が引く。
足元がふらつき、机に手をついて体を支えた。