いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



ニヤニヤしながら言われ、一気に上昇する体温。


……万葉ちゃんにだけは、話してたんだ。



「……うん、律くんがね、ペアリングなんかどうかって」



あたしが照れながら小声で言うと、万葉ちゃんはグーにした手をバンバンバンと机に叩きつけた。



「なにそれっ、羨ましすぎるぅーー!!」



その大声に、クラスでお弁当を食べている他の子の視線が集まるのが分かった。

うわっ……。



「万葉ちゃん声大きいッ……」



あたしは両手をわたわたさせて、万葉ちゃんの興奮をしずめさせる。


あたしに向かって羨ましいとか、律くんのこと以外にないもん。

聞き耳を立てられるに決まってる。


……なんか、イヤだな。



椅子に座りなおした万葉ちゃんは、ごめんごめんと両手を合わせた。



< 28 / 389 >

この作品をシェア

pagetop