いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
そのあと、なんとなく無言の時間が続く。
さっきまでは、律くんがものすごい勢いで食べてたから会話がなかったのは当たり前として。
やっぱり律くんと一緒にいて無言になると焦ってしまう。
こんなシチュエーションだと余計に緊張が増して。
一口に対して、無駄に何回も口をもぐもぐさせる。
その気まずさは律くんも同じなのか、袋からパンを取り出すと口に放り込んでいた。
太陽はじりじりと地面を熱く照らす。
少し目線を先にやればゆらゆらと立ち上る陽炎。
……暑いな。
お昼休みを半分を過ぎ、食事を終えた人たちはどんどん屋上を離れていく。
はじめは日陰だったここも、太陽がずれてその面積も狭まって来ていた。
あたしはカレーパンをようやく食べ終え袋をクシャッと丸めると、それを見計らったかのように、律くんが体をあたしの方に向けた。
ん?
改まったその様子に、思わず身構える。
「俺、マジで美優が好きなんだ」
ドクンッ……!
不意打ちすぎだよっ……律くん。
身構えたつもりだったのに、ストレートな告白に心が跳ねた。