いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。


「もういいだろ」


「えっ……」


「いつまで俺に関わってんだよ」


「……」


「白鳥の浮気は俺の勘違いだった。これ以上、アンタが俺に何かされる心配なんてねえだろ」



そう吐き捨てた後、「あ、それとも」と付け足し。



「白鳥は浮気してなかったくせに、自分だけ俺とキスしたことに負い目感じてんの?ばらされるんじゃないかって怖い?だから今日だってこうしてわざわざ来たんだろ」


「そんなっ……」


「心配すんな、そこまで暇じゃねえ」


「……」


「アンタと俺は、もう何も共有してるもんなんてねえんだよ」


「……」



どういう理由でも繋がりがあった。

なのにもうそれすらなくなったと突きつけられれば、瞼の奥がジワリと熱くなってくる。


わかってはいたけどつらいよ。

クラスメイトでいることさえも否定された気がして。


悲しくて、悲しくて。

目の前の世界が滲んでくる。


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