いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「……」
キスしたらNG。
じゃあ……そこに気持ちがなくても、キスしちゃったあたしは浮気したことになるの?
「深くは詮索しないけど、律に限って浮気はないから安心しなって!」
「…………うん」
自分で言うのもなんだけど、それはないと思う。
律くんは浮気なんてしてない。
そんな人じゃないって信じてる。
むしろ、絶対に浮気なんて出来ない身のあたしが、既成事実を作っちゃったなんて。
どうしよう。
……こんなあたし、律くんの彼女でいる資格なんてないよね。
「やっべー!!!!」
焦燥感で心の中がいっぱいになっていたとき、隣から大きな声がした。
意識を戻され何事かと思えば、隣の席の和久井(ワクイ)くんが頭を抱えている。