いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
「万葉ちゃぁぁぁぁん……」
顔を見たら急にほっとして。
一気に緊張の糸がほどけ、抱きしめられながらヘナヘナと力が抜けていく。
「ちょちょちょ……っ、」
ずっしりと重くなったあたしに戸惑いながらも、万葉ちゃんはしっかり受け止めてくれた。
「とりあえずここ入ろう?」
「……うん」
図書室の近くだったこともあり、そこへ移動した。
朝の光が燦々と差し込む図書室。
前回ここへ来た時とは、気持ちも状況も随分ちがうなあと思いながら椅子に座る。
呼吸を整えて。
「あたし……黒崎くんに告白しちゃった」
「ええっ!」
そう伝えれば、万葉ちゃんの声が天井まで届いて跳ね返った。
ビックリするよね……。
「……もう……あんな最悪な状況で気持ち伝えちゃうなんて」
ほんとにあたしって不器用だ。
生まれてはじめての告白。
どうせならもっと女の子らしく、可愛らしく伝えたかったのに。
「迷惑だ……って、バッサリ斬られちゃったけどね、へへっ……」