いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
……あ。
いつの間にかお弁当タイムは終わっていて、5時間目の始業まではあと5分と迫っていた。
あたしは半分以上残してしまったお弁当を慌てて片付ける。
ショックすぎて、食欲なんてわかないよ……。
真横では万葉ちゃんと和久井くんが言い合いしている。
「うるさいよ、和久井」
「だーっ、英語の課題持ってくんの忘れたんだよっ」
「なんだそんなことか。美鈴(ミスズ)ちゃんだから許してもらえるでしょ」
万葉ちゃんが机を戻しながらふんっと鼻で笑うと。
「美鈴ちゃんだから駄目なんじゃんか!」
和久井くんが机の上をてのひらでバシバシと叩く。
ふたりが美鈴ちゃんと呼ぶのは、英語担当の小野美鈴先生。