いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。
教室のドアは、たった一日で新しいものに付け替えられていた。
普通こんなことをすれば何らかの処分が下されるだろうが、俺の場合はどうなるのか……
それも分からずもう少しでこの日も終わろうとしてた6時間目の世界史の授業。
未だ落ち着かない胸を抑えられず、左側に首を振る勇気もなく、板書している教科担当の中島の背中をジッと見ていたら。
急にその動きがとまった……と思った次の瞬間、中島がその場に倒れた。
……は?
「きゃあっ!」
女子は悲鳴を上げ、
「中島先生!!」
わっ、と前の席の奴らが駆け寄る。
「先生先生ッ!」
「大丈夫ですか!?しっかりしてくださいっ!!!」
……なにが起きた?
教壇の周りはあっという間に黒山の人だかりで、いまだ席に座った俺の位置からはその様子はうかがいしれない。
ドクンッ……。
なにかに駆り立てられるようにそこへ向かえば……。