いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



いつもならこんな仕草にきゅんと胸が音を立てるのに。


今日はちがった。


ぎゅううう……と胸の奥が痛くなったの。


触れられて、増してく罪悪感……。



「しかもひと肌脱がせるってなんだ、エロい表現してんじゃねえよ。美優が勘違いするだろうが」



えっ……

い、いや、しないけど……?


でも、そんな風に言われて、今更かああっと顔が熱くなっていく。



「腹をくくって諦めろ」



普段優しい律くんも、男友達には厳しいみたい。

机の上にあった英語のノートを丸めると、パシッと和久井くんの頭をはたいた。



「……ご、ごめんね?」



あたしが和久井くんに謝ると、それでいいとでもう言うように律くんがあたしの頭をクシャっと撫でてから、自分の席へ帰っていく。


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