いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



「……!!!」



あまりの衝撃に、あたしは今あの日よりも確実に動揺してる。

だって、なんでここに!?



そして



「……いま、なんて……?」



聞き返すあたしも、あのときと同じ言葉で……。



「だから、好きだっつってんの」



上から目線で返されるそれも、あのときと一緒。



「てことで、俺と付き合ってよ」



……なにこれ。

デジャブ!?

それともまたあたし、からかわれてるの……?



あのときは……

このあとに彼氏がいると告げたら、うまくいってるのかと聞かれて……逃
げようとしたらキスされたんだ。



黒崎くんの思惑がつかめなくて混乱するけど。

今のあたしには。

これが、からかわれてるとしても。



「……はい……」



そう答えるしか選択肢はなくて。


だって、黒崎くんが言って来たんだもん。

正直に答えていいよね?


その直後、黒崎くんに駆け寄ると背伸びしてキスをした。



「……っ、……なんだよ、この不意打ち」



目を見張って顔を赤らめた彼にあたしは反論する。



「あたしがされたこと……返してみただけ……」


「……は?」


「だって……あの日と全く一緒だったから……」


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