いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



授業が始まっても、黒崎くんのことが頭から離れない。



黒崎くんはいったいなにを考えてるの?

不満なら、あたしだけに向ければいいじゃん。

律くんにあんな態度とらなくてもいいのに……。



あのキスのこと。

騒ぎ立てずになかったことにすればいいと思ってたけど。


このままじゃダメなのかな。


"キス"という弱みのせいで、律くんまで巻き込んで。

このままだと、あたし達の仲だって危うくなっちゃうよ……。


今日の出来事で、漠然とした不安がハッキリ形になったような気がした。




黒崎くんはそれから数日、学校へ姿を見せることはなかった。


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