いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。


見つめ合って、笑い合うあたし達。


律くんこそ黒いシャツがいつもと雰囲気が違い大人びて見えて、あたしだってどきどきが止まらない。

ストレートに伝えられないのがもどかしいよ……。



「じゃ、行こうか」



律くんに手を取られてあたし達は街へ出る。


予定通り映画を見て、ショッピングモールではシルバーのペアリングを買った。

裏には、ふたりのイニシャルの刻印入り。


律くんとペアリング……夢みたい……。




午後3時を回り、カフェでお茶することにした。


テラス席に通され並んで座る。

カップル仕様なのか椅子はソファになっていて、そこに座っている人たちは人目も気にせず密着している。


それを横目に見ながら、あたしたちも気持ち距離を縮めた。

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