いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。


「せっかくの美優とのデートだったのに……」


「あたしなら大丈夫だよ!全然気にしないで」



さみしいのを我慢して、ニコリと笑う。



「ほんとごめん……。美優はどうする?一緒に帰る?」


「そうだなあ……あたしはこれ飲んで、ちょっと買い物でもしてから帰るね」


「わかった。ごめんな本当に。この埋め合わせは絶対にするから!」



力強く言った律くんは軽くチュッと唇にキスを落とすと、両手を合わせてカフェから出て行った。



「……っ」



不意打ちのキスに、あたしは全身から火が出たんじゃないかと思うくらい体が熱くなった。

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