いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



……弁解?



「この間のこと」


「……っ」



対峙するあたしと黒崎くん。

脳裏には、放課後の教室が蘇る。


あたしにキスした真相を話してくれるの……?



「別にアンタを泣かせるつもりも、白鳥を怒らせるつもりもなかったんだけどな」



……え?

頭の中の映像が、お昼の教室に変わる。


弁解って、そっち?



「白鳥が、むしずが走るようなこと言ってただろ。マジ聞いてらんなかった」


「むしずって……」


「俺はオマエだけ、的なこと」



"俺は美優だけ"


黒崎くんにはむしずの走るセリフでも、間違いなくあたしはきゅん死にしそうだった。

思い出してもまだきゅんとする。

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