もしもの恋となのにの恋

忍の好きな人

忍の好きだった人・・・それは私の唯一無二の親友だった。
忍の好きだった人・・・。
それは井伏夏喜だ・・・。
夏喜はそのことを知らない。
忍も私もその事実を夏喜に告げていない。
私は忍にそのことを夏喜に伝えるべきだと言った。
すると忍は『夏喜には好きな人がいる』と言ったのだ。
忍のその返答に私は納得しなかった。
いや、できなかった・・・。
夏喜に好きな人がいる?
そんなわけ、ない。
私はそう反論したが忍は苦い笑みで『鈍感』と言っただけだった。
私は今も夏喜の好きな人を知らない。
何となくそのことを聞くのは避けてしまう。
聞いてはいけないことだと私の本能が警鐘を騒がしく鳴らすのだ・・・。
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