この想いを口にさせてください。




“優輝くん。”


なにかを決心したかのように、まっすぐと俺の瞳を見つめる彼女に、俺は目を見開いた。


ずっと…
ずっと一緒に居たから、彼女のこの決心がなんなのか想像がついた。


もしかして…?


そのきれいな瞳から伝わってきた想いが、ほんとに一緒なのかもしれないと、その時確かに実感した。


待つのは正直好きではない。


だけど、あまり自分の気持ちを口にしない彼女が言おうとしてくれたことを、無理に問いただすことはできなかった。


“明日は…絶対聞かせて?”


そんな約束をとりつけて、期待で胸を膨らませながら笑った。


その時の俺は、今まで笑った中で1番幸せそうに笑っていた気がした。




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