名のない足跡
同時に、心の中でウィンに祝福した。
…よかったね、あたしの補佐でも、出会いはあったわよ!!
「あたし、心から応援するから。頑張ってね、ミカ!!」
「ルチル様…ありがとうございますっ!!」
正午。
壮大な演奏と共に、パーティーは始まった。
今日一日は、みんな仕事はお休み。
日付が変わるまで、食べたり踊ったり!!
アゲートさんが、とても頑張ってくれたみたいで、城中が輝いてみえた。
たくさんの飾り付けに、大広間には巨大ツリーがそびえ立っている。
料理も豪華だし、バルコニーから見える雪景色が、なんとも綺麗。
夜になったら、夜景も楽しめるってアゲートさんが言ってたから、すっごく楽しみ!!
「ルチル様、おめでとうございます!」
「ルチル様ー!一緒にお話しましょうよー!」
たくさんの人々のお祝いの言葉や、挨拶に軽く応えて、あたしは大広間の人混みをかき分けながら、ある人物を探す。