名のない足跡
第二章†夏の足跡
君と出会ったのは、
暑い日差しが降り注ぐ中。
行くあてもなくさまよっていた俺を、
アラゴ様が拾ってくれて。
城を案内してもらってた時だった。
いきなり、木の上から落ちてきて。
木登りなんて女の子がするな、
って怒られていた君は。
俺を見つけて、微笑んでくれた。
気づけばいつも一緒で。
笑顔で俺を呼ぶ君を見る度に。
俺が護らなくては、と 強く思った。
本当は
そんな資格すらないくせに。