キミの隣、笑顔のあなた
「いや、もしもの話だよ、もしもの話。」
「あ?あー、まあ、驚くかな。」
「・・・だよな。」
「そりゃ、驚くだろ。
まあ、軽い気持ちでお前が生徒に手だす訳ないしな。俺はそれを知っている。
でも、周りからしたら、そうもいかない。
『生徒に手を出した教師』
になる。
だから、もしお前が生徒を好きになってしまったんだったら、そいつが卒業するまで待つか、無理なら諦めればいいと思う。」
「お、おう・・・。なるほどな。」
いつも無口でクールで、関心事と言えば、妹の茉依のことしかない朝希が、いつになく饒舌になり話してくれて俺は少しびっくりしていた。