キミの隣、笑顔のあなた
プレゼントもそんなに大きくないから、隠すのにも不自然ではなくて、あまり目立ちはしなかった。
「はあああああああああ。」
「ほら、もうすぐそこだから。」
数学職員室に一番近い階段についたのはいいものの、茉胡が再び動けなくなってしまった。
「いや、もうマジで無理!え、もう帰ろうかな。」
「え、ここまで来たのに?せっかく買ったんだから、渡しなよ。
どんなプレゼントでも、気持ちがこもっていて、変なものでなければうれしいものだって。
ね?だからほら。」
そう言って背中を押してやると、やっと決心できたのか、
「・・・うん!行ってくる!ありがとう!!」
さっきまでの不安そうな顔から一転、かっこいい顔になって職員室へ向かっていった。