キミの隣、笑顔のあなた
やっぱり、澄にいへの想いは今はまだ諦められない。
でも、想い続けるなんて、いつか絶対罰が当たる気がする。
だから、私の想いはぐっと心の奥底へしまい込んで、茉胡の恋がうまくいくように全力で応援することにした。
それしかない。そんな気がする。
というか、そもそも。
澄にいは茉胡のことが気になり始めている。
茉胡は澄にいのことが好き。
こんな状況にあって、私の入る隙なんて、全然ない。
入ろうと頑張ってあがいても、もう、今更遅いのだ。
そのことに気づいてしまった。
でも、こうやって新たに決意したらなんだか少しすっきりした。
肩の荷が下りた感じがする。
とりあえず、今私がすることは・・・。
キーンコーンカーンコーン———————
「きりーつ、れーい」
『ありがとうございましたー。』
「んー・・・。」
退屈で、長い長い現代社会が終わった解放感から、ぐーっと伸びをした。
午前4時間の授業が終わった今は、お昼休み。
...そう。茉胡とたくさん話す時間。
「茉依―!」
さっそく、茉胡がやってきた。
・・・おねがい、私。動揺しないで。
「んー?」
「やっとお昼だー!!
前田くん、席借りるよ。」
いつものように、元気にやってきて、誰もいない無人の前田くんの椅子に宣言をしてから座る。