キミの隣、笑顔のあなた



「まあ、後夜祭がどんな感じなのかはわからないけど、最後に花火があがるんだって。
 その花火のね、最後に上がるのがハートの花火らしくて。
 それが上がってから消えてなくなるまでに、好きな人と目が合ったら、その人と結ばれる...っていうジンクス。」

「・・・じゃあさ、目が合ったら告白したら?」

「・・・えっ!?だから、早くない?前言ったのだって、つい2週間くらい前だし...。」

「だから、それを運命の神様に託そうよ。
 この学校、たっくさん生徒いるんだよ。そんな中でさ、自分の好きな人と目が合うなんて、奇跡でしょ。だから、もし目が合ったら、告白してみればいいんじゃない?」

「・・・うーん。そっかあ...
 ってか、茉依今日いつもよりしゃべってない?」

「・・・たしかにそうかも。」

普段の3倍くらい、しゃべってる気がする。
いつもより饒舌な私を不審がってる...?

「...いや私でもしゃべるときはある

「なんかうれしいなあ。楽しいね。
 無口な茉依もいいけど、いやじゃなかったら普段もこれくらいしゃべっていいのに。」

「・・・ありがとう。」

「ううん。」

えへへっと笑う茉胡は、やっぱり笑顔が輝いていた。



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