キミの隣、笑顔のあなた



『さーて、いよいよ。クライマックスに行きたいと思います!!!』

———————わああああああああああ!!!

「ままままままい!!...クライマックスだって!
 花火だって!!」

「・・・うん。」

いよいよだね。茉胡。

『桜涼祭、お疲れさまでしたー!!!』

生徒会長のその言葉を合図に、


ヒュ~~~~ ドーン!!


一発の大きな花火があがった。

それに続くように、どんどん花火があがっていく。

————ヒュ~ ドーン!

————ヒュ~ ドーン!


夜に描かれるのは美しく一瞬しか耀けないきれいな花。

それでもその一瞬で誰もを魅了することができる、きれいな花火。

それは5分くらい続き、一度止まった。

「・・・・・あれ?・・・・・終わり?」

ハートマークの花火を確認することはできなかった。

「・・・そんなはずは」

『それでは、いよいよ、本当のクライマックスです!
 これから上がる10発の最高の花火が、この盛り上がった桜涼祭を締めくくってくれるでしょう!』

ラスト、10発・・・。


『それでは、行きます!!』

ヒュ~~~~~ ドーンッ!!

生徒会長さんの声で再開した花火。

それは、さっき会長さんがいったように、さっきまでの花火とは大きさも華やかさも全然違う、美しい花火だった。


< 210 / 361 >

この作品をシェア

pagetop