キミの隣、笑顔のあなた
『さーて、いよいよ。クライマックスに行きたいと思います!!!』
———————わああああああああああ!!!
「ままままままい!!...クライマックスだって!
花火だって!!」
「・・・うん。」
いよいよだね。茉胡。
『桜涼祭、お疲れさまでしたー!!!』
生徒会長のその言葉を合図に、
ヒュ~~~~ ドーン!!
一発の大きな花火があがった。
それに続くように、どんどん花火があがっていく。
————ヒュ~ ドーン!
————ヒュ~ ドーン!
夜に描かれるのは美しく一瞬しか耀けないきれいな花。
それでもその一瞬で誰もを魅了することができる、きれいな花火。
それは5分くらい続き、一度止まった。
「・・・・・あれ?・・・・・終わり?」
ハートマークの花火を確認することはできなかった。
「・・・そんなはずは」
『それでは、いよいよ、本当のクライマックスです!
これから上がる10発の最高の花火が、この盛り上がった桜涼祭を締めくくってくれるでしょう!』
ラスト、10発・・・。
『それでは、行きます!!』
ヒュ~~~~~ ドーンッ!!
生徒会長さんの声で再開した花火。
それは、さっき会長さんがいったように、さっきまでの花火とは大きさも華やかさも全然違う、美しい花火だった。