キミの隣、笑顔のあなた
文化祭の振替休日が明け、水曜日の今日。
いつもならバイトがあるけれど、テスト週間ということでバイトは休みにしてもらっている。
だから、今日はバイトがない。
「・・・茉依。
うううううわあああああああ!!!
やっぱ無理、うちには無理だよー!!!!!」
茉胡はこれから、人生で2回目の告白に向かう。
「今更何言ってんの。後夜祭で、目が合ったんだから。
告白、するって決めたでしょ。」
「うん、いやわかってるけどー!
・・・またフラれたら、今回ばかりは立ち直れない気がする。」
・・・そんな心配はいらないんだけど。
「大丈夫だって。神様に任せたら、目が合ったんだから。
自信もって。
・・・もし、無理だったら。
次の土曜日、1日私のおごりで慰めるから。」
「ほんと!?よし、いってくる!!!」
スイッチ入る所、そこなんだ。
「・・・うん。いってらっしゃい。」
—————笑顔で、送りだせただろうか。
茉胡が教室から出るまで、手を振って見送った。
教室には、クラスメイトはもうほとんど残っておらず、数名ちらほら残っているくらいだ。
窓に移動して、ボーっと外を眺めた。
ちょうど、体育館がよく見える。